知って! トンネルのこと
トンネルは何のためにある?
人や物の移動時間を短縮!
日本の国土面積は森林や農地が約80%を占めています。人や物を移動させるには、山や谷・川などのために遠回りしなければならない不便な場所を、トンネルや橋で繋げていく必要があるのです。日本には約15,000本のトンネルがあり、世界有数の「トンネル大国」ともいわれています。トンネル工事は交通の便を改善することにより、人々の交流の活発化、物流の促進に寄与しています。
より安全に移動!
危険な山越え、道が悪い・見通しにくい場所などがあれば、トンネルでルートを整備することで、安全・快適な走行が可能になり、交通事故の防止に役立ちます。また、水害を抑制する排水用トンネルなどもあり、減災の機能も担っています。
ライフラインの通り道に重要!
電気・ガス・水道といった生活に欠かせないインフラ設備は地下にあり、共同溝と呼ばれるトンネルを通って生活者のもとへ運ばれています。
未来へ続くトンネル計画!
現在、東京-名古屋間のリニア中央新幹線開通に向けて、駅舎やトンネル建設が進められています。また、社会インフラの老朽が深刻化する日本では、トンネル工事も含め、インフラ関連の建設需要が今後も続いていくことが見込まれます。
トンネルの仕事って?
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工法がダイナミック!
岩盤に穴を開けて爆薬を仕掛けて爆破する「発破」はトンネル現場の大きな特徴!
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山岳の現場が多い!
トンネル現場は山岳の現場が多い。近くに作った宿舎で生活をします。
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ビッグサイズの重機!
相手は大きな岩盤、大量の土砂。そこを掘削するためには、普段見かけないような巨大な重機を使います。
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施工期間が長い!
1年程度で終わるものもあれば、10年以上かかるものもあります。
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でも、やりがいも
メガサイズ!巨大なトンネルを作るには相当の時間と労力を費やします。しかし、トンネルが貫通し、光が差し込み、風が吹き抜ける瞬間には、言葉では表せない達成感があります!
トンネルの工法は環境条件に応じて、山岳工法、シールド工法、開削工法、沈埋工法など様々です。
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1
削孔さっこうドリルジャンボという機械を使い、岩盤に爆薬を入れるための多くの穴を掘る。
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2
装薬穴の中に爆薬を詰める。
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3
発破はっぱ爆薬に点火。爆発させて岩盤を砕く。
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4
ズリ出し砕いた岩や土砂(ズリ)をホイールローダーでダンプトラックに積み込み、トンネルの外に運び出す。
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5
コンクリート
吹付け1次岩盤の面にコンクリートを吹き付け補強する。
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6
支保工設置しほこうトンネルが崩れないように支保工(トンネル内部を支えるアーチ状の鉄骨)を設置する。
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7
コンクリート
吹付け2次設置した支保工と一つ手前の支保工との間の地山(壁面)にコンクリートを吹き付ける。
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8
ロックボルト
打設ロックボルトをトンネル内部から地山に埋め込み、補強。ここまでのサイクルを貫通まで繰り返し、掘り進める。
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9
防水シート
張り吹き付けコンクリート面に防水シートを張って、トンネルの中の水漏れを防ぐ。
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10
コンクリート打設防水シート面の内側にコンクリートの移動式鋼製型枠(セントル)を設置し、その間をコンクリートで埋める。コンクリートが固まったら型枠を外す。
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完成!みんなの移動が楽になって買物やおでかけがしやすくなりました!